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大講座紹介

(Frontier 2004より)

[基礎システム学大講座] [情報システム学大講座] [自然体系学大講座] [複合系計画学大講座]

基礎システム学大講座

自然の諸階層にわたって現れる非線形現象を,様々な角度から解明することを目指している.最近の研究内容は次のようなものである.

まず宇宙に関連して,(1)数値シミュレーションによる回転中性子星の非軸対称不安定性,連星中性子星の合体や重力波放射,ブラックホール形成過程,超新星爆発のメカニズム,新星のメカニズムの解明,(2)重力多体問題専用計算機による銀河,銀河集団,宇宙の大構造の形成の解明,及び(3)赤外線天体の観測がなされている.

また,人工システムでは,計算機中に人工世界を構築して自己複製機構の発生と進化,アルゴリズムとデータの共進化,カオスと協調性の進化,カオスの多様性の維持,ジレンマゲームにおける戦略の進化などが研究されている.

さらに原子分子レベルでは,イオン,電子,陽電子や反陽子などのビームと固体・気体との衝突実験により,結晶および表面の構造・組成,チャネリングとそれに伴う放射,原子分子過程の機構,断面積等が研究されている.

その他にも,グラフ,マトロイド,凸幾何などの離散数学や,組み合わせ最適化アルゴリズムと生物情報学の研究といった研究も行なわれている

博士論文・修士論文の主なテーマ


情報システム学大講座

人間自身の情報処理を対象とした認知科学的な研究から、コンピュータそのものを扱う計算機科学的な研究まで、システムと情報という観点から幅の広い研究と教育を行なう。また他の大講座と協力して各種複合システムのシュミレーション・評価などの理論的考察と展開を目指す。研究内容は以下のとおり。

  1. 情報(information)と計算(computing)のモデルに関する研究 ..... 情報モデルの比較研究と情報構造の特徴づけ及び部分空間分類。形状のモデル化とくに形状位相表現や曲面処理技術。画像情報の処理。ソフトウェアの仕様・検証技術。ソフトウェアの進化プロセス。ソフトウェア工学と知識工学との融合。
  2. 情報処理システムの計算機構、ハードウェア、ソフトウェアおよび分野適合な利用技術に関する研究 ..... 超並列計算機上の関数型言語。コンピュータネットワーク。銀河などの自己重力系の進化シュミレーションとそのための専用計算機構。
  3. 人間コンピュータの複合系としての情報処理システムの研究 ..... コンピュータグラフィクスとウインドウ環境におけるユーザインタフェースシステム。抽象情報の図化と例示による写像記述方式。問題解決と発想を支援するシステム。情報処理システムにおける人間の負担。
  4. 情報と人間に関する研究 ..... 人間の推論・問題解決・学習・発想などの情報処理プロセスの認知科学的研究。類推とアブダクションによる仮説形成。研究遂行過程そのものについての研究。科学論・システム論。技術史。人間の感性に関わる情報の計量化とその応用。

博士論文・修士論文のおもなテーマ


自然体系学大講座

自然界に存在する多種多様なシステムを対象として、個別科学に立ちながら、その枠を越えてシステムとしての仕組みと挙動を解明し、人間・社会にまで関係するものを含めてその制御を考究する。ここでいう自然界のシステムには、物質的・地球的・生命的・生態的なものを含む。この大講座は以下の4つの研究グループから構成されている。

博士論文・修士論文の主なテーマ


複合系計画学大講座

人間・社会と自然を対象に含む複合的な系を計画主体の視点から研究する。都市、生活空間、環境、資源・エネルギー、科学技術政策等、人文社会科学、自然科学、工学の境界領域に横たわる、さまざまな複合的課題の解明を目的としている。各領域固有の方法論のほかに、システム論、設計論、戦略論、経営論等の計画学の方法論を用いる。具体的な研究内容の例は次の通りである。

博士論文・修士論文の主なテーマ