広域システム科学系は、 自然界から人間社会にいたるさまざまなレベルの複雑な事象の解析や問題の解決に、 システム的な思考を駆使して総合的・複合的に取り組む、 という理念の基に設立され、 研究教育活動を展開してきました。 広域システム科学とは、 広い領域にまたがる対象と手法を総合して、 システム論にもとづくアプローチを適用する学問分野といえます。
システムという視点から捉える対象には、 情報システム、 工学システム、 社会システムといった人工的なものと、 宇宙システム、 生命システム、 生態系といった自然システム、 さらに両者が複合化した環境システムなどが考えられます。 その意味で、 まさに「学際的」であり「総合的」であることが求められます。
そこで育成を目指している人材は、 「システム思考」を自分のものとする人です。 そのためにはさまざまな方法論を学び駆使できるようにすることと、 対象となる自然や社会のシステムについて深い知識を獲得することの両者が必要です。 方法論としてシステム理論、 数理解析、 情報システム学、 数理統計学、 計画論などを体得し、 対象系としてエネルギー、 物質、 生命、 生態、 地球系、 都市、 地域などに関し知識を身につけます。 (広域システム科学系のご紹介)